目次
1. ファイアウォールの違い(UFW vs firewalld)
| 項目 | Ubuntu | Rocky Linux |
|---|---|---|
| コマンド名 | ufw | firewall-cmd |
| デフォルト | 全拒否が基本 | 全拒否が基本(SSHのみ許可) |
| 反映方法 | 設定と同時に反映 | 設定後に --reload が必要 |
| 管理単位 | ポート番号やサービス | 「ゾーン」という概念で管理 |
2. Rocky Linux 9 で Ubuntu と同じポートを開放する手順
Ubuntu の資料で設定していた内容(Web・メールサーバー用)を Rocky Linux 9 のコマンドに書き換えると以下のようになります。
現在の状態確認
sudo firewall-cmd --list-all
必要なサービスの許可(ポート開放)
Ubuntu で実行していた sudo ufw allow ... に相当する操作です。
sudo firewall-cmd --permanent --add-service=http
sudo firewall-cmd --permanent --add-service=https
sudo firewall-cmd --permanent --add-service=smtp # 25
sudo firewall-cmd --permanent --add-service=smtps # 465
sudo firewall-cmd --permanent --add-service=imaps # 993
sudo firewall-cmd --permanent --add-service=pop3s # 995
【参考】Ubuntuにて設定した内容
# Webサーバー(HTTP/HTTPS)の開放
sudo ufw allow http
sudo ufw allow https
# メールサーバーの開放 (SMTP/SMTPS/IMAPS/POP3S)
sudo ufw allow 25/tcp # 外部のメールサーバーからの受信に必要
sudo ufw allow 465/tcp # セキュア送信
sudo ufw allow 993/tcp # セキュア受信(IMAPS)
sudo ufw allow 995/tcp # セキュア受信(POP3S)
設定の適用
Ubuntu の ufw enable に相当します。Rocky Linux ではリロードすることで有効になります。
sudo firewall-cmd --reload
最終確認
sudo firewall-cmd --list-all
services: の欄に http https smtp smtps imaps pop3s が並んでいれば成功です。
3. Ubuntuには無い「SELinux」の重要性
Ubuntu の資料には SELinux の記述がありませんが、Rocky Linux ではこれが非常に重要です。
SELinuxとは
ファイルやプロセスひとつひとつに「ラベル」を貼り、たとえ管理者権限を乗っ取られても、Webサーバーがメールのデータに触れないようにする等の強力な制限をかける機能です。
注意点
Webサーバーやメールサーバーを構築した際、「ポートは開いているしパーミッションも正しいのに、なぜかファイルが読み込めない(403 Forbiddenなど)」というトラブルの9割は SELinux が原因です。
【管理のヒント】
慣れるまでは、SELinux を Permissive モード(拒否はしないが、ログに警告を出す状態)に設定しておくと、Ubuntu と同じ感覚で構築を進めやすくなります。
sudo setenforce 0
まとめ:Rocky Linux 9 での「完璧な状態」とは
Ubuntu の資料で「完了」としていた状態を Rocky Linux 9 で再現すると、以下のようになります。
- firewalld で HTTP(80), HTTPS(443), 各種メールポート(25, 465, 993, 995) を許可している。
- SELinux が正しく設定されている(または運用に合わせて調整されている)。
- 固定IPアドレスが nmcli で設定されている。
Ubuntu での経験は非常に役立ちますが、「コマンドが ufw から firewall-cmd に変わる」点だけ意識して整理しておくと、Rocky Linux でもスムーズにサーバー構築が進められます。
ufw → firewalld 移行ガイド 完了
Ubuntuでの経験をそのままRocky Linuxへ持ち込むための対応表でした。次は「firewalld&SELinux設定」で、さらに詳しい設定方法を確認しましょう。